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児童ポルノ禁止法は結局どうなったのか

えー、通常稼働に戻るとか言ってましたが、前回2つほど記事を書いてしまったので、
「児童ポルノではなく【児童性虐待記録物】と呼んでください。」に署名しました。呼称を変えると何が変わるの?「児童ポルノではなく【児童性虐待記録物】と呼んでください。」
そのまま結果をスルーして投げ出すのは無責任かなぁ、などと思うにいたり、この記事を書いています。

結局児童ポルノ法、呼称変更も定義の組み直しもされることなく通ってしまいましたね。
官報によると、7月15日をもって施行。来年7月15日から改正後の第7条第1項の罰則適用、つまり性的目的所持に対する罰則が始まることになります。
条文などは↓
児童ポルノ禁止法の5党合意案および今後の成立までの流れ
参議院質疑は↓
児童ポルノ禁止法の法務委員会における議事録(未定稿)
衆議院質疑は↓
6/5 衆議院法務委員会 議事録

質疑を見るに、また条文を見るに、一見相当な範囲が絞られて、冤罪の可能性はかなり薄くなったように思います。

しかしながら、個人的な意見としては、署名に賛同した初期の「呼称と定義を変えればまともになる」という考えはなくなりまして、今は「児ポ法廃止、虐待防止法と児童福祉法を罰則付きで強化徹底する」のが一番だと思っています。
それほどにこの法律は「おかしい」し、何が目的か全くわからなくなっているから。

1.何を守りたいのかわからない問題
これは解消されていません。
・虐待被害者は守れるのか?
児童の性的虐待を記録したものが残っていると、いつ掘り返されるかわからない恐怖に被害者は怯え続けなくてはいけない、だから撲滅するために所持罰を、というのが、推進派の方々の言い分として最も多かったものかと思います。
しかしながら、今回の改正では「自己の性的欲求を満たす目的で」「明らかに自らの意志に基づいて」所持に至ったものを罰しようと。かつ、第3条で「学術研究、文化芸術活動、報道等に関する国民の権利及び自由を不当に侵害しないように留意」とあります。
これは規制推進派の方々の立場からしてもおかしいはずです。
その記録物が真に「性的虐待を記録したもの」で「被害者の安心した生活を壊す」ものならば、なぜこのような条件がつくのでしょうか?この場合、被害者が望んだならば「目的にかかわらずすべての流通したものを破棄してもらう」事こそが救済ではないでしょうか?
もちろんこの場合においても、例えば該当事件に関わった弁護士等の方々が純粋に事件記録として取ってある場合などに問題は起きるでしょうし、今回の改正法ではその点に関しては全く心配ないようになっていると考えられますが。

・男女交際において、加害者が被害者となる不安定さ
また、青少年を相手方とした愛情に基づく交際の末の性行為に関しては、過去に違法性が否定された判決があります。
名古屋地裁平成22年2月5日判決(平成19年(ワ)第3946号)
上記は不倫であっても愛情に基づく交際で、「原告とA子の関係が性行為のみを目的とする関係ではなかったことが認められる」として違法性を否定したものです。
不倫であっても(つまり婚姻の意志がなくとも)こういったことが成立しうる、つまりは婚姻前提有無を抜きにして、恋愛関係の上の性行為は「淫行」ではありません。たとえ相手方が18歳未満の児ポ法上の「児童」でも。
これにつき誤解なきようにしていただきたいのですが、相手方が13歳未満であれば性行為は即「強姦罪」成立になります。これは、年齢と性的発達、性的知識が足りないがため、正常な判断をできないだろうという理由からです。

さて、そうすると、例えば婚姻可能年齢に達している16歳の女性と18歳の男性が真剣に交際をし、性行為を伴うものだった場合、これは罰せられませんね。当然ですが。
しかし、彼らがいわゆる「自撮り」をした途端に「児童ポルノ製造、所持」の主犯と共犯であり、片側の者が撮影し、それを交際の相手方に譲渡したら「提供」です。しかし彼らは同時に「被害者」でもあるのです。
被害者を守るための法律で被害者を罰するとは、何がなんだかよくわかりません。

そもそも乳児から婚姻可能年齢までの者を全部一緒くたにして、かつ「猥褻性」を定義するこの法律で、被害者が救われるとも全く思えません。

2.主観的要件を強調したのは?
おそらく「子どもの育児記録もポルノなのか」といった疑念を解消するために付けられたものですが、これによりさらによくわからないことになってしまったと思います。
なるほど「性的目的」を強調したことで自分の子供の写真なんかが対象にされることはなくなるでしょう。おそらく。
しかしながら、外見上ポルノと認定されうる可能性がある記録物、たとえば質疑で出た「相撲大会のまわし姿」なんかですね。これをSNSなんかで公開してしまった時、どうなるんでしょうかね?
法文上は「性的目的」かつ「自らの意志で」所持されたものを「児童ポルノ」としています。
すると、この公開された写真が流通(という言葉が適切かどうかわかりませんが)した過程で、誰かが「性的目的」かつ「自己の意志に基づいて」所持したらどうでしょうか?その時点で「記念写真」が「児童ポルノ」に変わっちゃうんですかね?
そうすると写真を撮った人は「製造」、SNSにあげてしまった人は「提供」で、記念写真を持っていたことは「提供目的所持」になるんですかね?それともその時点ではその目的がなかったから非可罰なんですかね?
おそらくこの場合、「性的目的で」所持した人は罰せられるけど、他の人は「故意」がなかった(つまりそれが児童ポルノという認識がなかった)ということで争えるし、それで無罪をとれると思いますが、それでも「どこかの誰かが主観的要件を満たした時」にそれが途端に「児童ポルノ」という「禁制品」になり、捜査を受けることは充分にありうる、というのは覚えておいたほうがいいと思います。

ちょっと補足すると、この児ポ法は「児童ポルノ」という「物」に対する罪と同じ構成になっていて、人権被害を受けた「被害者」への法律とは構成が違うんですね。だからこそ、現場も一般の方々も、そして推進派や議員さんたちですら混乱する条文になっちゃってるのです。
先程述べた「被害者が加害者と同一になる」っていうのはここからも来てます。

その「物に対する罪」の構成をとっているにも関わらず、「児童ポルノであるかどうか」は「猥褻性」や「性的目的」で変わってくるってこれかなりおかしいです。他の禁制品は、麻薬(使用目的、譲渡目的)、銃刀剣類、(使用目的)偽造通貨、(使用目的)文書偽造などがありますが、これらと「児童ポルノ」は定義においても、入手難易度においてもはるかに違うことがわかります。

3.虐待防止法と児童福祉法が話題に登らないのは?
先の署名のおかげでやっと少し知れ渡ってきたように思います。「本当の虐待」。

・実は虐待防止法にはまともな罰則がありません。
児童虐待の防止等に関する法律
施設入所措置が取られた児童、保護された児童に対し、必要なときは保護者が近づかないように命令でき、それに背いた時は罰則がとられる、という形になっています。
しかし、本当に虐待されて逃げている方々に6ヶ月というのは少なすぎるように思いますし、児童ポルノ法の方の罰則の重さを考えると、最初の「虐待時点」での罰則が釣り合うのではないでしょうか?
しかしながらこれは、被虐待児童が自らに虐待を働いた「親」を罰してしまう、という認識も生まれるところでしょうし、また、家庭が崩壊する可能性を考えると慎重であってもいいかもしれません。それでも、親告罪でもここに「虐待」を罰する事のほうが、少なくとも何が「ポルノ」なのかわからないものを「危なそうだから罰してしまえ」というのよりははるかに「健全」(皮肉の意味を込めてこの言葉を使います)じゃないでしょうかね?
ちなみにこの法律において虐待は「保護者が児童に対し」行うものなので、いかに本当の虐待は親族間が多いとはいえこの主体は広げるべきかもしれません。

・また、個人的には加害者処罰より重視されてしかるべきだと思う被害者の保護。
この点は児童福祉法により定められているのですが、いかんせん実効性が薄すぎます。
国会の答弁では虐待防止法、児童福祉法に基づき適切に保護、とか言ってましたがね。
例えば先日話題になったこんな事件があります。
渋谷駅「幼児虐待」動画 「女性が特定された」と警察から投稿者に連絡
投稿者の行動は賛否様々あるでしょうが、これ、「今回はたまたま」特定されたので関係団体が動けたのです。
幼児を女性が「蹴り倒す」動画――渋谷駅で撮影された「児童虐待」衝撃の現場
初期対応では

「新宿駅の鉄道警察と渋谷警察署に行きましたが、やはり誰かを特定できないと、警察も児童相談所も対応は難しいということでした。その場で止めに入るのは危険なので、くれぐれもやめてくださいとも言われました」


これが現実です。動画が話題になったから、身元がわかって保護に向かえる体制が整えられたのですが、身元がわからないと動けない。たとえこれが「明白な虐待」であっても。
確かに親御さんにも事情はあるのでしょうから、こういった事例で「即逮捕」というのはまたいかがなものかとも思うのですが、まさに今命や性が危険にさらされている可能性が高く、かつ抗う手段を知らない子どもの保護にすぐに向かえない、というのは由々しき問題かと思います。
そして、こういう部分を規定しているのが虐待防止法と児童福祉法なのです。
さらに言えば、虐待防止法には「わいせつ行為」を「虐待」の一種と規定しているので、この延長線上で今「児童ポルノ」と呼ばれているものは取り締まりを可能にするべきでしょう。

4.結局二次元はどうなのか
そもそも児ポ法は「実在の児童の権利保護」のために作られたものだから、これで創作物を取り締まるのはありえません。それは絶対にやってはいけないことなのに、何故にこんなにこじれたのかも全くわかりません。
考えてみてください。実際に誰にも言えずに、言ったとしても信じてもらえずに「今」苦しんでる児童より、「児童っぽい猥褻そうな創作物」を取り締まっているリソースはどこから来るんですか?上の渋谷のような事例にこそすぐに動けるリソースが必要なのであって、「何が猥褻か」「何が子供っぽく見えるか」なんてことに多くの労力をつぎ込む必要は全くありません。
それでも、見るに堪えがたいようなものが氾濫しているならば、(少なくとも僕は「存在はするけど氾濫はしていない」と思っています)それは刑法175条、猥褻物関連の法規でやるべきことです。または有害図書指定、ゾーニングと言ったもので実現すべきです。
漫画で幼女に見えるキャラが性的虐待を受けていたからって、それを「現実の児童に対する性的虐待と同じ法で同じように」裁くことはおかしいでしょう。その漫画は自粛すべきかもしれませんが(ここは賛否あると思います)、現実の児童は今まさに救済を受けなくてはならないのですから。

それでも結局青少年健全育成法関連で進むと思います。創作物規制。
それはそれで、そっちで議論すべきことであって、この児ポ法に問題を持ち込むべきではありません。
少なくとも今回附則から外れ、かつ二次元規制を「児ポ法では」やらない旨の附則が付けられたので、(某議員さんがすごい頑張ってくれたようです)それはそれでこのごちゃごちゃになった法律からひとつ、抜けるべき論点が抜かれたのは喜ばしいことでしょう。

しかしながら、未だ乳児の裸も婚姻可能年齢の者の自画撮りも、愛情に基づく同意の上の性行為を記録したものも、見るに堪えがたい本当の児童への性的虐待も、すべて一緒くたにして「ポルノ」と呼んでそれを「禁制品」扱いし、その根拠は「性的目的」という主観的要件に基づくというこの悪法は、僕はもういらないと思っています。
それでもこの法律を今しばらく運用するというのならば、少なくとも取り締まる対象は「猥褻性」ではなく、「性的虐待ないし性的搾取があるもの」とし、その虐待や搾取の存否、そして程度で争えるように抜本改革しないならば、そんな悪法は現実の被害者にも、多くの国民にも、日本の法体系にも悪い影響しか及ぼさないと考えます。

今後の戦い方は考えてるけど、うまい案は出てこないですね。外見上児童ポルノに当たる可能性があるもの持って警察に行くとかしたらいいんですかね?
それでもそれは、現実の非虐待児童も望むところではないだろうしなぁ。。。

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