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最近話題になってるブロッキングとフィルタリングについてちょっと真面目に考えてみる。

青少年健全育成条例も含めて、ブロッキング、フィルタリングの議論が結構話題に登ってくることが多い。
ちょっとこの辺り、真面目に考えてみようか。ま、いつもながら中途半端な法知識なので間違いは多少(多々かも?)あるかも知れないので、その辺はご指摘いただければありがたい。

・まず、ブロッキングについて。
これは主に児童ポルノに関して議論が行われている。
児童ポルノのブロッキング、「緊急避難」として許容の余地?
不定点観測所 第7回 日本でも目前に迫る児童ポルノのブロッキング
簡単に結論をまとめると、今のところはこんな感じ。

報告書では、緊急避難の要件として、1)自己または他人の生命、身体、自由または財産に対する現在の危難があること(現在の危難の存在)、2)危難を避けるためにやむを得ずにした行為であること(補充性)、3)避難行為から生じた害が、避けようとした害の程度を超えなかったこと(法益の権衝)――の 3つがあることを説明。

 まず、1)の現在の危難の存在について、「児童ポルノがWeb上に流通し得る状態に置かれた段階で、被写体である児童の権利等に対する侵害が生じているものとして、肯定する余地がある」とした。

 また、2)の補充性と3)の法益の権衝についても、「検挙や削除が著しく困難な場合に、より侵害性の少ない手法・運用で、著しく児童の権利等を侵害する内容のものについて実施する限り、満たし得る」としている。


さて、緊急避難として、という結論に至ったことは非常に歓迎すべきことだと思う。
これが正当行為ならば、ISPの権限はかなり拡大され、また、ISPの負担も増える。

簡単な例として。
緊急避難でよく上がる例は、海上で遭難したとき、一人しかつかまれない木片があり、これを複数人で取り合う状況に陥ったとき、自分が助かるために他の人を排除(蹴落しても)罪にならない、というものがある。
正当行為としては、医者の医療目的での治療。これは本来ならば傷害罪になるわけだが、治療目的での医療行為は認められている。
両方共「違法性阻却事由」として、本来罪になるものの、違法にはならない、というもの。(他にも例はあるし、それぞれもっと細かい区分はあるのだが)

さて、報告書の結論だが、1に関しては全く問題ない様に思える。
問題に思ったのは2と3。
「検挙や削除が著しく困難な場合に、より侵害性の少ない手法・運用で、著しく児童の権利等を侵害する内容のものについて実施する限り、満たし得る」
まぁ、これ自体を見ればさして問題は内容にも思えるが、問題は、「公開されている時点ですでに実在の人物に対する法益の侵害が生じている」こと。
現実問題として

インターネットホットラインセンターによると,児童ポルノを確認してサイト管理者等に削除依頼を行った件数は昨年が過去最多の1,800件あまり,削除までにかかった期間は平均7.7日,最終的に削除されなかったものも1割ほどあったという。


という。
あくまで平均なので、個別事例によってある程度柔軟に対応すべきなのだが、この「削除までの7.7日間」、被害者は法益を侵害され続けているということ。(もちろん平均なので、もっと短い場合もあるし長い場合もあるだろう)
「緊急」避難というからには、迅速な対応であるべきだ。緊急に被害者の法益を守る最善のとりうる手段を取らねばならない。
ならばだ。ここはもう少し緩和して運用するための解釈が必要となるのではないか?というのが俺の考え。

例えば、発見した際に即削除依頼を出す。そして、それが早急になされなかった場合、被害者の法益侵害をいち早く止めるために、即ブロッキング、という手段に出ることにより、ます被害者の法益侵害を最低限に留めることはできるはず。
そのうえで、改めて削除依頼を出し、受け入れられない場合、また、ブロッキングすべきでないという反論が出た場合、それは管理者、アップロードした者が「異議申立」をすることにより、話し合いの場は確保できるはずだ。
そのうえで、どうしようもない場合は裁判で白黒つけることもできるだろうし、そのまえの話し合いの段階で合意に達することもできるはずである。
その際、ブロッキングという対応が不当であったならば、ISP側は謝罪すればいいし、もし損害を与えてしまった場合は「過失による損害賠償、名誉回復措置」などを求められることもあるかも知れないが、それは民事の問題で解決できる範囲であり、基本的に当事者間の話し合いの場は確保されることになる。

目的は、「現在生じている(可能性が高い)被害者の人権を、法益を迅速に保護するために最大限のできることをする」ことなはずだ。
ここの判断に過失があったとしても、それは過失責任にすぎず、例えば間違った判断をしてしまうのが仕方ない状況であれば、過失はなかった、と主張することも可能なはず。
まず、保護すべき法益を迅速に守り、そのうえで問題が、主張の対立があれば話し合い、または裁判で決着を見ることができる。

これ、正当行為にしてしまうとかなり危険な運用がなされることは想像に難くない。
「怪しいからブロッキング」というのも「正当行為」として認められ、異議申立は当然できると考えられるが、その時はブロッキングした側に過失がなければ厳しいだろう。おそらく、すぐに裁判沙汰になる。(医療訴訟のように)

ということで、個人的結論としては、現状の「緊急避難扱い」にした上で、「検挙や削除が著しく困難な場合」という部分をより実用的に、緩和する理論を考えてみたわけだ。

・次に、フィルタリング。
これは全くの別問題。
話題になっているのは、「青少年に有害なコンテンツを見せない」ためのもの。
確かに、フィルタリングという技術自体は必要だろうし、これを使用することに異論はない。
では、何が問題か。
話題になった東京都の条例改正案では
「都が…青少年に対して行われるインターネットの利用に関する啓発についての指針を定めるもの」ということで、都が(民間ではなく)健全化不健全かを判断し、かつフィルタリングを解除する際には「フィルタリング解除の申し出に際した書面の提出」をすることとしている。
さて、ネット上には善悪、虚実入り混じった雑多な情報が溢れていることも、その中にはおよそ犯罪的なものや、いわゆる「闇サイト」、または未成年が簡単にアクセスできる成年向けコンテンツなどが溢れていることは事実である。
そして、これを例えば小学校低学年にしてアクセスすることは危惧すべきかも知れない(あくまで俺の価値観)
掲示板、コミュニティサイトも、有益なものも多いが、使い方を誤ればかなりの危険があることも事実。
しかし、これを18歳未満をひとくくりにし、かつ「お上が決めた基準」を押し付けることで、人は判断力を身につける機会を損なう。
端的に言えば、子供の成長度に応じ、家庭で、学校で、議論しながら判断力を養うことが「健全な育成」につながると俺は考えている。
善悪の判断を身につけるためには、判断基準としていいもの、悪いもの、そしてグレーなもの、全てを並べ、そして複数人で議論をしていくことが必要なのだ。上から決められた「善」にしか触れていない状況では善悪の判断力は身につかない。
「危険なものを危険と教える」ことが重要であり。これを18歳、場合によっては15歳(中卒で社会に出る方々も多く存在する)までにある程度養うことが必要であり、その教育の場が家庭であり、学校であり、その他(ネット上を含む)コミュニティなはず。
押し付けでは価値観は育たない。これは断言できる。

よって、これに関しては、民間の取り組みによるいくつかのフィルタリングレベルを整備すること、そして家庭内や学校で議論の場を設けることが第一であり、自治体や国はそのサポートに徹するべきである。(例えばガイドラインの整備等)。
一律に規制すれば良いという問題ではなく、また、青少年は危険なものに惹かれるものだ。そこを考慮した上で、「有効な利用法とやってはいけないこと、そして具体的な危険の存在」を教えることこそが必要だと考える。

ま、条例改正については漫画ブログの方でも散々やってて、俺は現行案には絶対反対なんだけど。
しっかり練り直せば別にいいんだけどさ。曖昧で押し付けばっかなんだよね。

そして、現実に差し迫っている現実の危険を後回しにしているかのようなやり方には憤りすら感じるわけで。
フィルタリングに関しては、ある程度必要だと思うけど、段階的なものにして、それを保護者が家庭内の責任において選択できるようにすべきだよね、ってこと。ワルそうなものを遠ざけて蓋するだけじゃ何も解決しないよって。

ま、うちのようなマニアックなジャンルのブログに来ていただける方は多少なりとも経験や知識ある方が多いと思うので、考えるきっかけにでもなれば。
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642:1に関して本当に問題無いでしょうか?
いつもubuntuの記事、楽しく読ませて頂いています!

ブロッキングの議論について、私は要件1が1番の問題だと思います。
緊急避難要件1の「現在の危機の存在」は、この場合18歳未満であることが証明されて初めて次に進めるわけで、児童と認定するのは誰なのでしょうか。18年を1秒でも越えれば児童では無くなるわけで、画像や動画の中だけで判断できないケースは多々あると思います。そういった手続きが曖昧なまま正確な裏付けも無しに判断することは、この件に限らずとも判断権の暴走につながり、憲法が重んじる表現の自由の萎縮をさらに加速すると思います。
それにしても裏付け捜査は7.7日では済まないでしょうし、その間にもファイルは世界中で複製され続けるわけで、ブロッキングに期待できる効果を「合法に実現する」のはとても難しいことの様に思います。

フィルタリングに関しては、『「危険なものを危険と教える」ことが重要』。全くその通りだと思います。火を扱ったことのない者に火の本当の怖さは解らないだろうし、ましてやこのような抽象的な危険に関しては尚更分かり難い。 麻薬が危険と言うのも人伝いに教わるだけで、現実のその怖さを目の当たりにする機会がなかなか無いから、後を絶たない問題なのだと思います。
643:No title
コメントありがとうございます。
これは、おっしゃるとおり「現在の危機の存在」についても非常に難しい問題が含まれてますね。
これに関しては、まず、「児童」の定義をはっきりさせることが最優先だと考えてます。(確か、奈良の条例では13才と定義されてたように記憶してますが)
そもそも中学を卒業し、自らの力で働いて生活している15~18歳の「青少年」と、親権者の保護や周囲のサポートが必須な義務教育時代の「児童」は区別すべきではないかと思いますね。

そのうえで、合法的な運用のための解釈としては、「児童と判断するに足る合理的な事由」があれば、「緊急避難」として「ISPが(つまりは民間の中で)」取り組むにはいけるのではないかと思いますね。
これが仮に「正当行為」として取り組まれる、もしくは「国または地方公共団体が直接」取り組むとなると話は全く別になりますが。(例えば、都の条例はこの点で「都が」判断することになっていて、それは重大な問題だと思ってます。)

このように今、定義が曖昧な部分を「一般的判断力を有する者」ならば容易に判断できるよう(しやすいよう)、定義を明確化することが第一の条件。
そして、「緊急避難として民間の取り組みとして」行われることが第二の条件。
さらに、「異議申立など、話し合いの余地が担保されていること」が第三の条件。

このうえで運用することによって、「まず緊急避難として被害者の法益侵害を最低限に食い止め」、その間に裏付け調査なり、管理者・アップロードした者からの異議申立に基づく協議を進めることによって、被害を最小限に食い止めたまま、表現の自由にたいする配慮も両立できないかな?という理論を組み立ててみたのです。(ある意味、うまい落とし所を探ってみている感じですね。

ただ、現状定義は曖昧だし、発見は困難だし、一度流れてしまった情報は回収不可能に近いというネット状況を考えると、まだまだ実際運用するには課題が山積みなんですよね。。。
さらにおっしゃるとおり、ある程度定義を明確化しても、やはりグレーゾーンは出てくるし、ここは非常に難しい問題です。ただ、この部分に関して、「民間の取り組みとして緊急避難として」運用され、かつ「異議申立と協議の場」を担保することで、ある程度解決に近づけることができるのではないか?という考えです。

フィルタリングは現状、「危険そうなものを規制・隔離する」という流れに載っちゃってるように思うんですよね。これって実は非常に危ない状況で。
本来的に「危険なものに憧れる、惹かれる」青少年に対して、「隔離して触れさせない」というのは本当に愚の骨頂だと思ってます。
必要なのは、年齢、成長の度合い、経験に応じた教育、なんですよね。それをなしにただ規制したとき、やはり正しい判断力を身につけることは非常に困難で。
例えば、昨年の麻薬・覚せい剤事件の報道と世間の反応に大きく出てると思うんですよね。正しい知識や情報が少ない中、興味を煽られるという危険な状況。

ブロッキングにしてもフィルタリングにしても、最優先すべき目的をおきざりにしたまま議論がひとり歩きしているように感じます。
まず、最優先する目的(ブロッキングでは被害者の法益保護、フィルタリングでは青少年を危険から守る)ことを必ず念頭においた上で、具体的手段の検討、その手段での問題点とその対策の検討、テストケース、ガイドラインなどの策定、といった感じでうまいこと建設的な方向に持っていけるし、持っていかなきゃいけないんじゃないかと思うんですけどね。現実はなかなか厳しいですね。

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