もう何度か書いてますがね。相変わらずなぜか人気のBackTrackの記事・・・
たぶん日本語のサイトが少ないからヒットするんでしょうけど。書いてしまったからにはそれなりに責任をとらねば、という記事。
BackTrackは決して「Linux初心者」が「Linuxを使ってみる」目的には適しません!
コマンド必須。そして「自ら助くる者を助く」。この古きLinuxの慣習を徹底する覚悟で臨むものです。
分からなかったら自分で調べろ、足りないものは自分で調達しろ、エラーログ見て対処しろ、ドライバないなら自分で書け、そんなレベルのものですよ?
Linux触りたいならUbuntuがいいって。openSUSEやFedoraもデスクトップとしてはいいと思うし、サーバー用途ならCentOSやDebianとかの方がいいと思うんです。
だって、デフォルトから日本語入力できるようにするのも一苦労ですよ?そんなのでLinuxに入って、「やっぱ難しいじゃん」なんて、ないない。
BackTrackは、ぶっちゃけセキュリティホールをつついて遊ぶツール集でしょ。
昨日「Linuxにコマンドが必須というのはもはや神話」と言いましたが、BackTrackに関しては全く逆。
コマンド知らなきゃ何もできない。
大体ね、自分のPCのログインや、ネット接続に困る状態でBackTrack使って他所のPCにつながったとして、何をするのさ?
自分のPCの中の構造わかんなくて、他所のPCにコンソールログインできて、何をしたいのさ?
その辺をマスターしてから、さらにサーバーの構造を知って、自分で公開サーバー立ち上げようかどうか、くらいのレベルまで行った方々が、自分のとこのサーバーのセキュリティチェックに活用したり、Linuxの他のデストリに飽きるくらいになってから、遊ぶために使ってみるってのなら止めませんよ。
まぁ、使うのは自由なので(違法行為にならない限り)、「Linuxの中でも特殊なデストリビューションである」ことを理解した上で使ってみるってのも止めませんが。
さて、そこでUbuntuをお勧めする理由をいくつか。
・入門用としては非常に優秀。分かりやすい。Linuxデストリビューションのなかで、もっともユーザーフレンドリーと評されるだけあって、インストールだって楽々。
というか、このインストールの楽さは群を抜いていると思う。
手順も簡単だし、時間も短くて済む。
Linuxの基本を学ぶには十分で、かつ実用的。
・ぶっちゃけUbuntuにFastTrackとNessusとAirCrackingくらい入れとけば同じ目的で遊べる。あ、Nessusはパッケージ名変わったんだっけ?ライセンスどうこうで。
リポジトリにもあるし、debパッケージありますよ?
どうせこれくらいしか使わないじゃない。セキュリティホールつついて遊ぶにしてもさ。
さらにBT4はUbuntuベースなので、UbuntuにBTのリポジトリ追加しとけばOKじゃね?という事実。
BTを日本語化して、日本語入力できるようにして、うんたらかんたらやってるよりよほど早いっすよ。簡単ですよ。
・日本語のコミュニティやTipsが充実してる。BTのサイトはほとんど英語。各種ツールの説明も英語。
さらに言うなら、コマンド走らせた出力結果が英語だし、これを理解できなければ使う意味がない。
大体にして、ハッカーズコミュニティってのは海外のものなんです。しかも性質上、すぐ消えたりします。
少なくとも、英語読解力、英語でも「読もうとする気合」はなくては話になりません。
そこに行くと、Ubuntuは日本語のコミュニティもTipsも充実してます。
よって、Ubuntuを使って、Linuxの仕組みをある程度理解して、ある程度コマンドやエラー出力などが理解できるようなスキルを身につけてから、このようなマイナーデストリに手を出すのが順序として正しい。
・LiveUSB作るのはUbuntuの方が楽で確実。デフォルトで「スタートアップUSBの作成」ってメニューがあります。
これ、変更保存領域も簡単に作れます。
まぁ、個人的にはUSBにLinux、ってのはあまりお勧めしたくない(パフォーマンスの問題や、ブートローダーの問題)のですが、LiveCDから起動してこれ使えば簡単にUSB作れるから。
というわけでUbuntuをお勧めしたいんだけど、各種ツールはrpmパッケージもあったりするので、RedHat系でも問題ないかと思います。
確かにBackTrackは4になってUbuntuベースになって、使い勝手は向上してるし、そこそこ軽いし、ただ単に「遊ぶため」のツールとしては面白いけどね。
自分のとこのサブマシンにFastTrack走らせたりとかさ。
でも、「それだけに特化したデストリビューション」なんです。
サーバーの構造とか理解するのが先なんじゃない?
サーバーでも、WindowsとLinuxとあるから、結局BTを使いこなそうとすると、両方のサーバーの扱いに精通してることが要求されるし、そうなると、Windowsのコマンドプロンプト、Linuxのコマンド(Debian系とRedHat系両方)がしっかりマスターされてることが必要なんです。
それでも、BackTrackのチュートリアルやTipsは、「この手のもの」としてはひじょーーーーーーーーーーに親切なんです。これでも。
Homeには親切にインストール方法が書いてあるし。
http://www.backtrack-linux.org/http://www.infosecramblings.com/backtrack/フォーラムもあるし。
http://fr.remote-exploit.org/ここに何が書いてあるのかが全く分からないならば、手を出すべきではありません。
使い方一つで大問題になるようなツール満載ですから。
少なくとも、ここに書いてあるコマンドコードが何を意味するのか、それくらいは分かってないと、なにもできませんよ?
Xが立ち上がらなくても、コマンド走ればおっけー!ってくらいじゃないと。
コミュニティ行っても、「厨房は帰れ!!」とか言われるようなレベルですよ?
ちなみに、ハッカー、クラッカー、ギーク、スクリプトキディ、という言葉があります。
ハッカーとは、技術に長けた人に尊敬の意を込めて呼ぶ呼称。ナイトライダーで言うKITTですねw
クラッカーとは、技術を悪用して、侵入、サイト改竄など、悪いことをする人。ナイトライダーでいうKARRですねw
ギークとは、技術オタク。技術に興味を持ち、学んでる人たち。
スクリプトキディとは、人の書いたスクリプト使って喜んでるガキ、と侮蔑の意を込めて呼ぶ呼称。
せめてギークを目指す方々以上が好んで使うデストリでしょう。
スクリプトキディが調子に乗って手を出すと、痛い目に合うこともありますよ?だって、サーバーにはアクセスログ残るから。
いや、ほんとに、「Linuxを知りたい」なら他の方がいいって。絶対。それでまずは「自分のPCをちゃんと扱える」スキルを身につけましょうよ。
サーバーやりたいなら、その基礎をまずは固めようよ。
その上で使えばいいじゃん。そしたら面白いこともあるかもしれないし。
日本語なしで、コマンドライン操作だけで色々できるようになってからの方がいいって。
というか、そこまで行かないとまともに使えないって。マジで。
最後に言っておくと、これ使ったからってだれもがファルコンにはなれねぇから!!
以上のことをご理解頂いた上で、それでも使ってみたい、遊んでみたいって人はいいけどね。覚悟がいるよ。アレ使うには。
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