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児童ポルノ禁止法は結局どうなったのか

えー、通常稼働に戻るとか言ってましたが、前回2つほど記事を書いてしまったので、
「児童ポルノではなく【児童性虐待記録物】と呼んでください。」に署名しました。呼称を変えると何が変わるの?「児童ポルノではなく【児童性虐待記録物】と呼んでください。」
そのまま結果をスルーして投げ出すのは無責任かなぁ、などと思うにいたり、この記事を書いています。

結局児童ポルノ法、呼称変更も定義の組み直しもされることなく通ってしまいましたね。
官報によると、7月15日をもって施行。来年7月15日から改正後の第7条第1項の罰則適用、つまり性的目的所持に対する罰則が始まることになります。
条文などは↓
児童ポルノ禁止法の5党合意案および今後の成立までの流れ
参議院質疑は↓
児童ポルノ禁止法の法務委員会における議事録(未定稿)
衆議院質疑は↓
6/5 衆議院法務委員会 議事録

質疑を見るに、また条文を見るに、一見相当な範囲が絞られて、冤罪の可能性はかなり薄くなったように思います。

しかしながら、個人的な意見としては、署名に賛同した初期の「呼称と定義を変えればまともになる」という考えはなくなりまして、今は「児ポ法廃止、虐待防止法と児童福祉法を罰則付きで強化徹底する」のが一番だと思っています。
それほどにこの法律は「おかしい」し、何が目的か全くわからなくなっているから。

1.何を守りたいのかわからない問題
これは解消されていません。
・虐待被害者は守れるのか?
児童の性的虐待を記録したものが残っていると、いつ掘り返されるかわからない恐怖に被害者は怯え続けなくてはいけない、だから撲滅するために所持罰を、というのが、推進派の方々の言い分として最も多かったものかと思います。
しかしながら、今回の改正では「自己の性的欲求を満たす目的で」「明らかに自らの意志に基づいて」所持に至ったものを罰しようと。かつ、第3条で「学術研究、文化芸術活動、報道等に関する国民の権利及び自由を不当に侵害しないように留意」とあります。
これは規制推進派の方々の立場からしてもおかしいはずです。
その記録物が真に「性的虐待を記録したもの」で「被害者の安心した生活を壊す」ものならば、なぜこのような条件がつくのでしょうか?この場合、被害者が望んだならば「目的にかかわらずすべての流通したものを破棄してもらう」事こそが救済ではないでしょうか?
もちろんこの場合においても、例えば該当事件に関わった弁護士等の方々が純粋に事件記録として取ってある場合などに問題は起きるでしょうし、今回の改正法ではその点に関しては全く心配ないようになっていると考えられますが。

・男女交際において、加害者が被害者となる不安定さ
また、青少年を相手方とした愛情に基づく交際の末の性行為に関しては、過去に違法性が否定された判決があります。
名古屋地裁平成22年2月5日判決(平成19年(ワ)第3946号)
上記は不倫であっても愛情に基づく交際で、「原告とA子の関係が性行為のみを目的とする関係ではなかったことが認められる」として違法性を否定したものです。
不倫であっても(つまり婚姻の意志がなくとも)こういったことが成立しうる、つまりは婚姻前提有無を抜きにして、恋愛関係の上の性行為は「淫行」ではありません。たとえ相手方が18歳未満の児ポ法上の「児童」でも。
これにつき誤解なきようにしていただきたいのですが、相手方が13歳未満であれば性行為は即「強姦罪」成立になります。これは、年齢と性的発達、性的知識が足りないがため、正常な判断をできないだろうという理由からです。

さて、そうすると、例えば婚姻可能年齢に達している16歳の女性と18歳の男性が真剣に交際をし、性行為を伴うものだった場合、これは罰せられませんね。当然ですが。
しかし、彼らがいわゆる「自撮り」をした途端に「児童ポルノ製造、所持」の主犯と共犯であり、片側の者が撮影し、それを交際の相手方に譲渡したら「提供」です。しかし彼らは同時に「被害者」でもあるのです。
被害者を守るための法律で被害者を罰するとは、何がなんだかよくわかりません。

そもそも乳児から婚姻可能年齢までの者を全部一緒くたにして、かつ「猥褻性」を定義するこの法律で、被害者が救われるとも全く思えません。

2.主観的要件を強調したのは?
おそらく「子どもの育児記録もポルノなのか」といった疑念を解消するために付けられたものですが、これによりさらによくわからないことになってしまったと思います。
なるほど「性的目的」を強調したことで自分の子供の写真なんかが対象にされることはなくなるでしょう。おそらく。
しかしながら、外見上ポルノと認定されうる可能性がある記録物、たとえば質疑で出た「相撲大会のまわし姿」なんかですね。これをSNSなんかで公開してしまった時、どうなるんでしょうかね?
法文上は「性的目的」かつ「自らの意志で」所持されたものを「児童ポルノ」としています。
すると、この公開された写真が流通(という言葉が適切かどうかわかりませんが)した過程で、誰かが「性的目的」かつ「自己の意志に基づいて」所持したらどうでしょうか?その時点で「記念写真」が「児童ポルノ」に変わっちゃうんですかね?
そうすると写真を撮った人は「製造」、SNSにあげてしまった人は「提供」で、記念写真を持っていたことは「提供目的所持」になるんですかね?それともその時点ではその目的がなかったから非可罰なんですかね?
おそらくこの場合、「性的目的で」所持した人は罰せられるけど、他の人は「故意」がなかった(つまりそれが児童ポルノという認識がなかった)ということで争えるし、それで無罪をとれると思いますが、それでも「どこかの誰かが主観的要件を満たした時」にそれが途端に「児童ポルノ」という「禁制品」になり、捜査を受けることは充分にありうる、というのは覚えておいたほうがいいと思います。

ちょっと補足すると、この児ポ法は「児童ポルノ」という「物」に対する罪と同じ構成になっていて、人権被害を受けた「被害者」への法律とは構成が違うんですね。だからこそ、現場も一般の方々も、そして推進派や議員さんたちですら混乱する条文になっちゃってるのです。
先程述べた「被害者が加害者と同一になる」っていうのはここからも来てます。

その「物に対する罪」の構成をとっているにも関わらず、「児童ポルノであるかどうか」は「猥褻性」や「性的目的」で変わってくるってこれかなりおかしいです。他の禁制品は、麻薬(使用目的、譲渡目的)、銃刀剣類、(使用目的)偽造通貨、(使用目的)文書偽造などがありますが、これらと「児童ポルノ」は定義においても、入手難易度においてもはるかに違うことがわかります。

3.虐待防止法と児童福祉法が話題に登らないのは?
先の署名のおかげでやっと少し知れ渡ってきたように思います。「本当の虐待」。

・実は虐待防止法にはまともな罰則がありません。
児童虐待の防止等に関する法律
施設入所措置が取られた児童、保護された児童に対し、必要なときは保護者が近づかないように命令でき、それに背いた時は罰則がとられる、という形になっています。
しかし、本当に虐待されて逃げている方々に6ヶ月というのは少なすぎるように思いますし、児童ポルノ法の方の罰則の重さを考えると、最初の「虐待時点」での罰則が釣り合うのではないでしょうか?
しかしながらこれは、被虐待児童が自らに虐待を働いた「親」を罰してしまう、という認識も生まれるところでしょうし、また、家庭が崩壊する可能性を考えると慎重であってもいいかもしれません。それでも、親告罪でもここに「虐待」を罰する事のほうが、少なくとも何が「ポルノ」なのかわからないものを「危なそうだから罰してしまえ」というのよりははるかに「健全」(皮肉の意味を込めてこの言葉を使います)じゃないでしょうかね?
ちなみにこの法律において虐待は「保護者が児童に対し」行うものなので、いかに本当の虐待は親族間が多いとはいえこの主体は広げるべきかもしれません。

・また、個人的には加害者処罰より重視されてしかるべきだと思う被害者の保護。
この点は児童福祉法により定められているのですが、いかんせん実効性が薄すぎます。
国会の答弁では虐待防止法、児童福祉法に基づき適切に保護、とか言ってましたがね。
例えば先日話題になったこんな事件があります。
渋谷駅「幼児虐待」動画 「女性が特定された」と警察から投稿者に連絡
投稿者の行動は賛否様々あるでしょうが、これ、「今回はたまたま」特定されたので関係団体が動けたのです。
幼児を女性が「蹴り倒す」動画――渋谷駅で撮影された「児童虐待」衝撃の現場
初期対応では

「新宿駅の鉄道警察と渋谷警察署に行きましたが、やはり誰かを特定できないと、警察も児童相談所も対応は難しいということでした。その場で止めに入るのは危険なので、くれぐれもやめてくださいとも言われました」


これが現実です。動画が話題になったから、身元がわかって保護に向かえる体制が整えられたのですが、身元がわからないと動けない。たとえこれが「明白な虐待」であっても。
確かに親御さんにも事情はあるのでしょうから、こういった事例で「即逮捕」というのはまたいかがなものかとも思うのですが、まさに今命や性が危険にさらされている可能性が高く、かつ抗う手段を知らない子どもの保護にすぐに向かえない、というのは由々しき問題かと思います。
そして、こういう部分を規定しているのが虐待防止法と児童福祉法なのです。
さらに言えば、虐待防止法には「わいせつ行為」を「虐待」の一種と規定しているので、この延長線上で今「児童ポルノ」と呼ばれているものは取り締まりを可能にするべきでしょう。

4.結局二次元はどうなのか
そもそも児ポ法は「実在の児童の権利保護」のために作られたものだから、これで創作物を取り締まるのはありえません。それは絶対にやってはいけないことなのに、何故にこんなにこじれたのかも全くわかりません。
考えてみてください。実際に誰にも言えずに、言ったとしても信じてもらえずに「今」苦しんでる児童より、「児童っぽい猥褻そうな創作物」を取り締まっているリソースはどこから来るんですか?上の渋谷のような事例にこそすぐに動けるリソースが必要なのであって、「何が猥褻か」「何が子供っぽく見えるか」なんてことに多くの労力をつぎ込む必要は全くありません。
それでも、見るに堪えがたいようなものが氾濫しているならば、(少なくとも僕は「存在はするけど氾濫はしていない」と思っています)それは刑法175条、猥褻物関連の法規でやるべきことです。または有害図書指定、ゾーニングと言ったもので実現すべきです。
漫画で幼女に見えるキャラが性的虐待を受けていたからって、それを「現実の児童に対する性的虐待と同じ法で同じように」裁くことはおかしいでしょう。その漫画は自粛すべきかもしれませんが(ここは賛否あると思います)、現実の児童は今まさに救済を受けなくてはならないのですから。

それでも結局青少年健全育成法関連で進むと思います。創作物規制。
それはそれで、そっちで議論すべきことであって、この児ポ法に問題を持ち込むべきではありません。
少なくとも今回附則から外れ、かつ二次元規制を「児ポ法では」やらない旨の附則が付けられたので、(某議員さんがすごい頑張ってくれたようです)それはそれでこのごちゃごちゃになった法律からひとつ、抜けるべき論点が抜かれたのは喜ばしいことでしょう。

しかしながら、未だ乳児の裸も婚姻可能年齢の者の自画撮りも、愛情に基づく同意の上の性行為を記録したものも、見るに堪えがたい本当の児童への性的虐待も、すべて一緒くたにして「ポルノ」と呼んでそれを「禁制品」扱いし、その根拠は「性的目的」という主観的要件に基づくというこの悪法は、僕はもういらないと思っています。
それでもこの法律を今しばらく運用するというのならば、少なくとも取り締まる対象は「猥褻性」ではなく、「性的虐待ないし性的搾取があるもの」とし、その虐待や搾取の存否、そして程度で争えるように抜本改革しないならば、そんな悪法は現実の被害者にも、多くの国民にも、日本の法体系にも悪い影響しか及ぼさないと考えます。

今後の戦い方は考えてるけど、うまい案は出てこないですね。外見上児童ポルノに当たる可能性があるもの持って警察に行くとかしたらいいんですかね?
それでもそれは、現実の非虐待児童も望むところではないだろうしなぁ。。。

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呼称を変えると何が変わるの?「児童ポルノではなく【児童性虐待記録物】と呼んでください。」

「児童ポルノではなく【児童性虐待記録物】と呼んでください。」に署名しました。の続きというか、ちょっとゆるめにわかりやすく書いてみようかなと思ったので。
今回はなるべく難しい表現は避けてゆるめに思うところを書いていこうかなと。
児童ポルノではなく【児童性虐待記録物】と呼んでください。

1.現状の「児童ポルノ」という言葉のひとり歩き
2.これで子供は救えるのか
3.それでも創作物は悪影響じゃないのか
4.本当に研究してほしいこと
5.呼び方を変えて何が変わるのか

みたいな感じで書いてみます。

厳密な条文や現在議論されてる内容の詳細を知りたい方は前記事でも読んでやってください。

1.現状の「児童ポルノ」という言葉のひとり歩き
「ポルノ」って聞いて、あなたは何を想像しますか?
多くの人はこの言葉から、「猥褻な画像や映像」を想像すると思います。エロいもの。
でも、法律上にはもうちょっと厳密に規定されてます。ただ、この規定が、「猥褻物」の判断基準から持ってきてる部分が大きいと思うんですね。
だから、「児童ポルノ」って聞くと「子供を対象としたエロいもの」を思い浮かべてしまう。
確かに被写体の児童が何をされてるのかわからないまま作られた「児童ポルノ」は許しがたいものだけど、「じゃあ水着はどうなんだ」とか「1歳児の裸で興奮するのか」みたいなよくわからない議論になっちゃってますね。
単純所持規定が入ると、自分の子供とプールに行った時の記念写真が「児童ポルノ」になっちゃうかもしれません。それで興奮する人がいるから、って理由で。このへんおかしいですね。
誰の家にもきっと、自前のアルバムや卒業アルバムあると思います。
そこに水着の写真や、0歳、1歳の頃の半裸でプール入ってる写真とかあったらそれが「ポルノ」呼ばわりされちゃうのって怖くないですか?
僕は怖いです。
だからこそ、「虐待の記録」と規定し直すことで、余計な心配しなくて良くなって、逆に「ホントの被害者」に向き合うことができると思います。
まぁ、そのためには条文の「ポルノ」の定義を直すことも必要になってくると思いますけど。

2.これで子供は救えるのか
呼称変更だけで救えるってのは難しいと思います。
ただ、呼称変更によって、本来の法律の機能を取り戻せると思います。
本来の機能、つまり虐待を受けた児童の救済と保護ですね。
で、今現在、このホントの虐待にあっている児童に向かっていない議論や力を、ホントの虐待にあっている児童にだけ向けることができるようになります。
結果、分散してる力が本来の方向に集中して、今までよりは多くの被害者を救う方向に向かい、少しずつだろうけど、ホントの虐待を見つけて、被害者を助けて、加害者を罰して、被害者のケアをして、っていう本来あるべき方向に迎えると思います。
つまり今まで分散してた力を本来の方向に向かわせられる可能性が高いってことですね。
ちなみに前記事でも書きましたが、児童に対する性的虐待の多くは家庭内で起きています。近親者によるものです。だから見つけにくいし、見つかりにくいし、訴えにくいです。このあたり、議論がまともな方向に向かえば制度の整備によって改善される余地がありますね。
一昔前、強姦被害にあった女性が警察に被害届を出すと、男性の警察官に事細かに説明や証拠提示を求められ、公判の際にもこういった証言をしなきゃいけない時代がありました。
これをセカンドレイプと言います。
現在までにこういった時に女性の警官が取り調べに当たるとか、公判の時に被害者の顔や声を出さなくて良いといった配慮が、少しずつですが進んできました。
しかしこういった問題は非常に繊細なものなので、それでもやはり行き届かないところはあるし、泣き寝入りするしかない被害者も多いです。
それでも、少しずつこういった配慮が進んできたのです。
呼称を変えるだけで全てが変わる可能性は薄いでしょうが、もしかしたらこういうことを考え、議論し、進めていくきっかけにできるかもしれません。

3.それでも創作物は悪影響じゃないのか
難しいですね。
難しいからこそ、なくすんじゃなくて話し合うのが重要じゃないですかね?
確かに一部には非常に過激な描写を含む漫画やアニメ、ゲームがあるのも知っています。
それらを嫌悪する人がいるのも知っています。
でも、現実じゃないですよね。「フィクション」です。
だから、いいものも悪いものもあるこの世界で、何が良くて何が悪いのかの判断材料にしませんか?
僕にだって見たくないものがありますし、嫌悪する分野もありますよ。ただ、個人の趣味趣向は規制すべきじゃないと思います。
子供に見せたくないものがあるのもわかります。だから、それは被害者を守るこの法律じゃなくて、猥褻物規制や青少年健全育成条例なんかでやるべきことです。
ホントの虐待と、嫌悪感を覚える表現物をごっちゃにしないでください。
ホントの被害者は、声を上げることもできなくて一人で苦しんでるんです。現実のこの世界で。
嫌悪感を覚える表現には、あなたが近づかないことで大部分避けられます。それでもたまには遭遇してしまうかもしれませんが。
しかし、その時の嫌悪感は現実に被害を受けている児童の苦しみとは次元が違うものだと思います。
嫌なものを見た時と、自分が現実に被害にあった時、比べてみてください。全く次元が違うものじゃないですか?
だからこそ、この法律を、嫌悪感を感じるものや見たくないものを排除する道具にしないで欲しいのです。
現実問題としてゾーニングは必要でしょうし、他人の名誉を残ったり侮辱する表現は責任を取らされることになるでしょうが、それは少なくとも児童ポルノ法でやることじゃないです。
僕は、おぞましい表現が全くなくなってしまったら、何がおぞましいか判断ができなくなると思います。
おぞましい表現、嫌悪感を覚える表現をがある創作物に出会った時、それの何が良くないのか、どうして良くないのか、話しあう材料にしたほうが、より強い人間になれると思います。
この世界が無菌室のように、健全なものしかなくなったとき、人間は非常に弱くなってしまうんじゃないでしょうか。
実際に今、虐待を受けている、ひどい扱いを受けている子どもたちに対して、想像も同情も共感もできない、無菌室で育った人間たち、少なくとも僕はそんな人間にはなりたくないと思います。

4.本当に研究してほしいこと
いわゆる準児童ポルノが犯罪的要因を誘発する、なんてことは否定されてます。判決でも研究でも。
だから、児童ポルノに類する漫画等(この表現もすでに破綻していると思いますが)が人に与える影響と犯罪傾向との関係の研究なんてしても意味がないのです。
だって、悪魔の証明ですから。「関係が全くない証拠を出せ」って言われても、出せないでしょう。
それよりは、被害児童の環境、被害の実態、被害の経緯、加害者の状況、被害児童の保護方法、保護された後のケア、いかにして隠れた被害を見つけてあげられるか、被害児童に救いの手を知らせられるか、実際に救うことができるか、その後の被害者の人生においてその虐待が足かせにならない方法はあるか、少しでも心的負担を減らしてあげられる方法はないのか、そういったことを研究してほしいと僕は思います。
創作物と犯罪の関係性なんてのは、誰もが納得がいく結果なんてありえない。関係あるとしたい人もいるし、関係ないとしたい人もいる。影響されて犯罪に走る人もいるかもしれないけど、その人がなんの影響で犯罪を犯したのかは結局わからないし、影響がなくても犯罪を犯したかもしれません。
そう、結局「かもしれない」にしかならないんですよ。どっちに転んでも。
だから、現実の被害者のために、少しでもしてあげられることを研究して、考えて、議論して、色々試行錯誤して。そのほうがよほど有効だと思いませんか?
僕はそのほうが比べ物にならないほど役に立つことだと思います。

5.呼び方を変えて何が変わるのか
難しいですね。少なくともすぐに何かが変わるわけじゃないと思います。
ただ、目指すべき方向が明確になれば、今までのような「どこまでセーフ・どっからアウト」みたいな不毛な議論は、少なくともこの法律についてはされなくなるでしょう。
で、目指すべき方向がわかってれば議論のリソースも、いろんな制度の整備も、ちゃんと「被害児童の救済・保護」のために使われるようになるんじゃないかなと思います。
もしかしたら、呼称が変わったらこの法律が見向きされなくなって、青少年健全育成法(だっけ?もうじき法案が出るとかいう)に議論が集中するかもしれないですけど。
でもですね、その法律が立法趣旨にちゃんと則ったものであることにはそれはそれで意味があるんです。
法律がおかしなことを言い出したら、恣意的な運用によって冤罪や、いきなりの逮捕があるかもしれません。逆に、形骸化して、誰も法律を守ろうとしなくなるかもしれません。
「児童ポルノ」って言葉が安易に用いられて、面白半分に「セーフ・アウト」って言ってるような今の状況よりはマシになると思います。
うまく行けば、呼称が変わって、「ポルノ」の定義も「性虐待記録物」にふさわしい定義になって、それをちゃんと機能させられるように運用の議論がされて、数年後、数十年後には、被害者が減って、被害を受けたらすぐに安心して救いを求められるような環境ができるかもしれません。
ぶっちゃけるとそこまで期待はしてないですが、今のままでは可能性はほぼゼロです。だって、もう数年以上、「アウト・セーフ」の議論ばっかりしてるんだもん。
だから、その可能性を少ないかもしれないけど、少しでも作れるように。
そう思っています。

+α
単純所持規制が入るって話があります。
せめて「児童ポルノ」の呼称が変わって、「児童に対する性的虐待の記録物」として定義が明らかになって、それからなら話はまだわかります。
でも、今のまま、児童は18歳以下、で「ポルノ」の定義が立法側の議員さんたちですら意見がわかれている今、導入するのは児童保護の観点からは意味がなく、国民にとっては冤罪の温床となりまねません。
逆に形骸化して遵法意識の低下を招く可能性も同じように高いです。
で、こちらで署名を募っていますのでもしよろしければこちらにも。
児童買春・児童ポルノ禁止法改正問題に関して、拙速を避け、 極めて慎重な取り扱いを求める請願(名も無き市民の会)

最後になってしまいましたが、今虐待に苦しんでいる人、過去に苦しんだ経験のある人がもしこの記事を見ているなら。
ほんとに辛い境遇で、今まで生きてきたこと、それだけで僕はあなたを尊敬します。
僕にできることは殆ど無いし、こんなくだらない世の中で、ほんとに申し訳ないけど、どうか投げやりにならないで。
自分を大切に。
その環境を生き抜いていることが、世の中の多くの人には想像もつかない苦しみだったと思う。
この世に絶望しないで。絶対助けられるなんて無責任なことも言えないけど、助けを求められる方法はきっとあるから。
痛みを分かち合える人もきっといるから。
どうか諦めないで、自分にできること、自分の回りにいる人、助けてくれる人、助けてくれるもの、痛みを分かち合える人を探してみて。
無理はしないで。耐えられない時は声を上げて。

追記
この記事の一部または全部を拡散なり宣伝なりに使ってくれても全然よいです。
もちろん同意権じゃない方もいらっしゃると思いますが、呼称と定義の見直しは必須だと思うので。

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「児童ポルノではなく【児童性虐待記録物】と呼んでください。」に署名しました。

児童ポルノではなく【児童性虐待記録物】と呼んでください。
に署名しました。名前非公開にもできます。この記事書いてるさっき、8000を超えたらしい。
主催は廣田恵介氏。今月いっぱい(5月中)受け付けているとのこと。

このブログで書くことか?と思ってちょっと考えてたんだけど、書くことにした。
私見を述べさせてもらうと、「児童性虐待記録物」という呼称が最適解だとは考えていない。しかしながら「児童ポルノ」という呼称が一人歩きを始め、混乱をまねき、本来のこの法律の趣旨から外れた意味の薄い議論に使われているのは確かであると思っている。
この署名運動が現状に一石を投じる機会になればいいと思い、署名した。
実は他にもいくつかブログがあったりするが、一番アクセス(とは言え微々たるものですが)の多いこのブログで、微力ながらも少しは誰かに伝わればという思いでこの記事を書いている。

ちょっと小難しい話や嫌になる状況も書かなくてはいけないので、興味ないところは飛ばしてください。
興味ある項目、問題だと思う項目だけ読んでもらえばありがたいです。
1.この法律は、被害児童の救済のために作られたはずなのに被害児童を救えていない。(実被害の現状)
2.この法律は、被害者の人権保護のために作られたはずなのに、「どこまでがいいのか、悪いのか」という議論に多くのリソースがつぎ込まれている。(現在されている主な議論)
3.この法律でやるべきことと別の法律でやるべきことがごちゃまぜになっている。(混乱)
4.(今回一旦削られたようだが)被害者のいない創作物にこの法律を適用することは本来的に、法律として、日本語として不可能なはずなのに創作物に規制をかけようとしている。(法律としての機能が失われる)

この4点から見てみる。1にはおぞましい表現が入るし、4には小難しい理屈が入る。重ねて書くが、興味を持つきっかけになってくれればいいと思うので、興味がある項目だけ見て頂いてもありがたいし、全部読んでくれればサイコーです。

さらに言えば、
・この法律を「あなたの大切な人を虐待から救える法律」にしませんか?
・「見たくない、見せたくないものを規制するのは他の法律で議論すべきです。」
・「保護するもの」を第一に考えませんか?
というのが俺の意見。

まずは予備知識。
児童買春、児童ポルノに係る行為等の処罰及び児童の保護等に関する法律

(目的)
第一条  この法律は、児童に対する性的搾取及び性的虐待が児童の権利を著しく侵害することの重大性にかんがみ、あわせて児童の権利の擁護に関する国際的動向を踏まえ、児童買春、児童ポルノに係る行為等を処罰するとともに、これらの行為等により心身に有害な影響を受けた児童の保護のための措置等を定めることにより、児童の権利を擁護することを目的とする。

(定義)
第二条  この法律において「児童」とは、十八歳に満たない者をいう。
2  この法律において「児童買春」とは、次の各号に掲げる者に対し、対償を供与し、又はその供与の約束をして、当該児童に対し、性交等(性交若しくは性交類似行為をし、又は自己の性的好奇心を満たす目的で、児童の性器等(性器、肛門又は乳首をいう。以下同じ。)を触り、若しくは児童に自己の性器等を触らせることをいう。以下同じ。)をすることをいう。
一  児童 
二  児童に対する性交等の周旋をした者
三  児童の保護者(親権を行う者、未成年後見人その他の者で、児童を現に監護するものをいう。以下同じ。)又は児童をその支配下に置いている者
3  この法律において「児童ポルノ」とは、写真、電磁的記録(電子的方式、磁気的方式その他人の知覚によっては認識することができない方式で作られる記録であって、電子計算機による情報処理の用に供されるものをいう。以下同じ。)に係る記録媒体その他の物であって、次の各号のいずれかに掲げる児童の姿態を視覚により認識することができる方法により描写したものをいう。
一  児童を相手方とする又は児童による性交又は性交類似行為に係る児童の姿態
二  他人が児童の性器等を触る行為又は児童が他人の性器等を触る行為に係る児童の姿態であって性欲を興奮させ又は刺激するもの
三  衣服の全部又は一部を着けない児童の姿態であって性欲を興奮させ又は刺激するもの
(以下略


衆法 第183回国会 22 児童買春、児童ポルノに係る行為等の処罰及び児童の保護等に関する法律の一部を改正する法律案

(中略
二 検討
  1 政府は、児童ポルノに類する漫画等(漫画、アニメ、CG、擬似児童ポルノ等をいう。)と児童の権利を侵害する行為との関連性に関する調査研究を推進するとともに、インターネットによる児童ポルノに係る情報の閲覧の制限に関する技術の開発の促進について十分な配慮をするものとすること。(附則第二条第一項関係)
  2 児童ポルノに類する漫画等の規制及びインターネットによる児童ポルノに係る情報の閲覧の制限については、この法律の施行後三年を目途として、1の調査研究及び技術の開発の状況等を勘案しつつ検討が加えられ、その結果に基づいて必要な措置が講ぜられるものとすること。(附則第二条第二項関係)
 三 その他
   その他所要の規定の整備を行うこと。



では本題。
1.この法律は、被害児童の救済のために作られたはずなのに被害児童を救えていない。(実被害の現状)

俺の意見だが、実在児童に対する虐待は止められるべきだと思っているし、性的虐待などもっての外だと思っている。
しかしながら、現状、この「児童ポルノ」の定義により「明らかに性的虐待」であるにもかかわらず、「児童ポルノであるか否か」が争われ、「児童ポルノ」とされなかった例が存在する。
児童ポルノ禁止法の再修正案を入手しました

→これにより、実被害のある精子を顔にかけられた少女の画像にもこの法律が適用され、逆に被害者の存在しないマンガやアニメの登場人物に対する規制はされなくなる


この事件の詳細がちょっと見つからなかったが、なるほど争う余地が生まれる。
3−3−1の「性交類似行為」に当たるかはかなり疑問の余地がある上に3−3−3の「衣服の全部又は一部を着けない児童の姿態」には当たらない。
性交類似行為については判例が出ており、「「性交類似行為」とは、実質的にみて、性交と同視し得る態様における性的な行為をいい、例えば、異'性間の性交とその態様を同じくする状況下におけるあるいは性交を模して行われる手淫、口淫行為。同性愛行為など」とされている。「など」がついているのでここに含まれるかは争う余地があると思われるが、刑法の謙抑性に鑑みてもここの解釈をこの一件のみをもってしていたずらに広げるわけには行かないだろう。
しかし、これが「性的虐待」に当たるであろうことは多くの人がそう考えるのではないだろうか?
私見としては、これは「容易に許されるべきではない悪質な性的虐待」であり、本来の立法趣旨の「心身に有害な影響を受けた児童の保護」の対象にされてしかるべきだと考える。
「児童に対する性的虐待の記録物」といった用語を用いて定義すれば、こういった事例は解消されると考える。

また、児童に対する性的虐待などをどこか遠くの世界に感じている方のために、自分の知る限り最悪の実際の事件を上げておこう。
栃木実父殺し事件
尊属殺の規定が違憲であると争われた事例だが、目を背けたくなるような「現実の事件」である。
実父を殺した娘は、実は中学2年のころより実父から継続的に強姦され、事件当時29歳になるまで実質的な夫婦関係を強いられ、実際に子供も産んでいるという非常に痛ましい事件だ。
事件は1968年(昭和43年)。ここ最近良く言われる「ネットの影響」やらは全く関係ないはずだ。
そして、こういった事例は実際多くある。児童に対する虐待の多くは近親者や教師など、支配的関係にある者により行われることが多い。しかも表立って事件化することは少ない(被害児童が自分から救いを求める手段を知らなかったり、何をされているかわかっていなかったりするため)ので、隠れた事件はかなりの数に登ると思っているし、実際に知っている。

こういった「自分ではどうしようもない児童」に「それは虐待である」と知らせ、「救済の手」を知らせ、差し伸べ、彼らが安心して「救われる」環境を作ることにこそリソースを割くべきだと考える。

だからこそ言いたい。
「この法律を、あなたが大切な人を本当に守れる法律にしませんか?」と。
呼称変更は、その一歩目になると信じている。

2.この法律は、被害者の人権保護のために作られたはずなのに、「どこまでがいいのか、悪いのか」という議論に多くのリソースがつぎ込まれている。(現在されている主な議論)

1の最後に少し書いたが、今なされている議論の多くは「それが児童ポルノに当たるか否か」であり、さらに言えば「猥褻か否か」を論じられている。
【拡散希望】児童ポルノ改正案に反対する署名運動が行われる!児童ポルノという用語を改め、児童性虐待記録物に変更を要望する署名も!
上記リンク先にある動画では、国会にて延々30分あまりも「どこまでいいのか、どうなるとダメなのか」を議論している。
動画を拝借しよう。

私見を述べさせてもらおう。
こんなことを延々議論している暇があったら、「一人でも多くの被害者を探しに行け。もしくはそのための制度を作れ」と。
実際、日本に先駆けて二次元規制に走った韓国ではこんなことを言われている。
抄訳:The World of ‘Minority Report’ Lived in South Korea (うぐいすリボン)

子供時代にレイプ被害にあったある女性は、最近のテレビ番組で、「私の経験では、子供に対する性暴行事件を起こすのはポルノではない。ポルノの有無にかかわらず、そのような嗜好を持った人物がそのような犯罪を行う。当局は、インターネットを監視してばかりいるのをやめて、外に出て本物の犯罪者を捕まえるべきだ」と述べた。
実在児童と非実在児童に同じように適用される法律条項のために、出世の点数が目的の警察官たちは、実際の犯罪を減らすことに貢献するよりも、サイバー世界で道草をしているのだ。


日本が即このような状況になるかは考える余地があるが、現状の規制推進の波には「実際の被害者」は乗れていない。
議論の的はいつも「猥褻か否か」に絞られている。これは憂うべき事態であると感じる。

「あなたやあなたの大切な人が虐待にあっているさなか、議員や警察が上の動画のような議論や、二次元ポルノの取り締まりに注力してたら、あなたは絶望しませんか?」

3.この法律でやるべきことと別の法律でやるべきことがごちゃまぜになっている。(混乱)

1.2でも書いたように、現状多くの議論が「現実の被害者」と向き合ってないように思えるのはなぜか?
この法律、「児童買春、児童ポルノに係る行為等の処罰及び児童の保護等に関する法律」は第一条に「児童の権利を擁護することを目的とする。」と明言しているにも関わらず。
これは「猥褻か否か」「見せていいものか否か」という概念が「児童ポルノ」という言葉により想起されるからだと考える。
この法律は「被害児童の救済」を目的としている。つまり保護法益は「人権」です。
対し、「猥褻物頒布等の罪」は刑法175条は「わいせつな文書、図画、電磁的記録に係る記録媒体その他の物を頒布し、又は公然と陳列した者は、2年以下の懲役又は250万円以下の罰金若しくは科料に処し、又は懲役及び罰金を併科する。(以下略」
これの保護法益は議論があるところだが、一言で言えば「秩序」である。

性道徳・性秩序の維持
社会環境としての性風俗の清潔な維持
国民の性感情の保護
商業主義の否定
見たくない者の権利ないし表現からの自由
青少年の保護
女性差別の撤廃
性犯罪の誘発防止


判例では「清潔な環境」を主として「性感情・見たくない者の自由・青少年の保護・商業主義の否定などの観点」などが入っているらしいが。
そもそもこの条文も刑法としては「わいせつ」の定義が曖昧として議論になっているものだ。
判例としては一定の要件を課して「わいせつ」の判断基準を設けているが。
で、表現の自由との比較衡量として「猥褻性」や「芸術性」を判断材料にするのもこちらである。

それでも、「児童の保護」のために作られた法律であるならば、保護法益は「児童の人権」であるため、「それが(性的)虐待か否か」が争われるべきであり、その際に「表現の自由」は問題とされないはずだ。「被害児童の人権」が「侵害」を受けているからである。
対し「猥褻性」「芸術性」そして「表現の自由」が比較衡量されるのは、「社会秩序」といった漠然としたものに個人の重要な人権である「表現の自由」を制限されることがあっていいのか、されるとしたらどのような場合か、といったものを厳密に解釈していかないと、一度奪われた「表現の自由」は容易に取り戻し難いからである。

つまり、「猥褻性」「芸術性」「表現の自由」が問題になることそのものが、この「児童買春、児童ポルノに係る行為等の処罰及び児童の保護等に関する法律」における立法趣旨から外れるものであり、「わいせつ物頒布等の罪」と混乱していることを示している。

「児童ポルノ禁止法改正案」Q&A
を見ていただければ、「立法者が混乱した解釈」をしていることがうかがい知れる。
大神 令子さん (園田 寿さんより)

どうも、彼女は「児童ポルノ」とわいせつ画像とを混同しているようである。実務においては、裸の児童が単純に立っているような画像も「児童ポルノ」とされている。


さらに創作物規制については言うまでもなく、「被害児童」がいないのだからこの法律を適用すべきではなく、少なくとも他の法律、条例などですべきだろう。「有害図書指定」とかね。
「有害図書」については「青少年が容易に触れることで悪影響を受ける可能性がある」(ほんとにあるのかは議論の余地があるが)ものを「青少年の目に触れないように」することであり、ここに「過激な性描写」を入れることは、(程度問題など)議論の余地があるが、これも少なくとも「虐待被害を受けた児童を守る」ための法律ですべきでないことは明白だろう。

「この法律は性的虐待の被害を受けた児童を救うためのものです。見たくないもの、見せたくないものを規制するのは、他の法律、条例などで議論しませんか?」

4.(今回一旦削られたようだが)被害者のいない創作物にこの法律を適用することは本来的に、法律として、日本語として不可能なはずなのに創作物に規制をかけようとしている。(法律としての機能が失われる)

今回一旦削られたが、また出てくるだろう。創作物規制。
なぜこの法律で議題に上がるのか全く理解できない。
なぜならこの「児童買春、児童ポルノに係る行為等の処罰及び児童の保護等に関する法律」では「児童」を「十八歳に満たない者」と定義しているのだ。「創作物」は「者」か?「人」か?違うだろ。
実際に被害者がいないのに、「実害があった者」を守るための法律を適用する?法律としてではなく、日本語としてすでに破綻している。
しかしながら一度は議題に上がった。

二 検討
  1 政府は、児童ポルノに類する漫画等(漫画、アニメ、CG、擬似児童ポルノ等をいう。)と児童の権利を侵害する行為との関連性に関する調査研究を推進するとともに、インターネットによる児童ポルノに係る情報の閲覧の制限に関する技術の開発の促進について十分な配慮をするものとすること。(附則第二条第一項関係)
  2 児童ポルノに類する漫画等の規制及びインターネットによる児童ポルノに係る情報の閲覧の制限については、この法律の施行後三年を目途として、1の調査研究及び技術の開発の状況等を勘案しつつ検討が加えられ、その結果に基づいて必要な措置が講ぜられるものとすること。(附則第二条第二項関係)
 三 その他
   その他所要の規定の整備を行うこと。


「児童ポルノに類する漫画等」に先ほどの「児童」の定義を代入してみてほしい。
「一八歳に満たない者(の写真、電磁的記録(電子的方式、磁気的方式その他人の知覚によっては認識することができない方式で作られる記録であって、電子計算機による情報処理の用に供されるものをいう。以下同じ。)に係る記録媒体その他の物であって、次の各号のいずれかに掲げる児童の姿態を視覚により認識することができる方法により描写したものをいう。
一  児童を相手方とする又は児童による性交又は性交類似行為に係る児童の姿態
二  他人が児童の性器等を触る行為又は児童が他人の性器等を触る行為に係る児童の姿態であって性欲を興奮させ又は刺激するもの
三  衣服の全部又は一部を着けない児童の姿態であって性欲を興奮させ又は刺激するもの)に類する漫画等」
おかしくないか?
そう。本来の「児童ポルノ」の定義からすれば、「児童ポルノに類する漫画等」は「存在し得ない」のだ。
突き詰めて、「実在の児童を性的虐待の相手方としたうえでこれをモデルにし、これを緻密に描写したもの」ならばここに含むことができる余地があるが、それならば「児童を対象とした性的虐待を記録したもの」としても漏れることはないので問題ないはずだ。

ちなみによく言われる、「性的描写や暴力的描写が多いものに触れていると犯罪者が生まれる」という、メディア強力効果論はアメリカの判決で否定されている。
第253回:カリフォルニア州の暴力ゲーム販売規制法を違憲無効と判断したアメリカ最高裁の判決・インターネットへのアクセスを基本的権利とする欧州安全保障協力機構の報告書

しかしながら、確かに過激な描写を「見たくない」「子供に見せたくない」という意見はあるだろうし、その意思は尊重されてしかるべきだとも思う。
だがそれは、少なくともこの法律ですべきことではない。
家庭の教育や方針、またはゾーニングや、有害図書指定で事足りる。尤も、「見たくない、見せたくない」という一定の「価値観」を法律や行政に裏付けてもらうというのはいかがなものかという議論はあってしかるべきだとは思うが。
故に私見としてはこの「創作物規制」は「家庭内教育」や「ゾーニング」で最大限対処すべきだとは考えているが、ここは意見が分かれるところになるとは思っている。

「見たくない・見せたくないという価値観は尊重されるべきですが、それで法律の・日本語の意味を捻じ曲げるのはやめにしませんか?」

以上が「俺がこの法律と署名について考え、署名した理由」です。

実際にこの「児童ポルノ」という呼称がひとり歩きして過剰な自主規制を招いているのは事実。
児童ポルノ禁止法-ついにドラえもんのしずかちゃんに自主規制!?
teacupのHP閉鎖騒動について
Teacupの方は後日「児童ポルノ」という用語を「誤用」したと謝罪したそうですが。
で、こう騒いで議論して、俺がこの記事書いてる間にもきっと「ホントの虐待」で苦しんでる人たちがたくさんいるんだよね。
その人たちを助けたいな・・・

もし感じるところがあればこの署名にご協力ください。俺達ができることはちょっとだけど・・・・

追記
この記事の一部または全部を拡散なり宣伝なりに使ってくれても全然よいです。
もちろん同意権じゃない方もいらっしゃると思いますが、呼称と定義の見直しは必須だと思うので。

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呼称を変えると何が変わるの?「児童ポルノではなく【児童性虐待記録物】と呼んでください。」
児童ポルノ禁止法は結局どうなったのか
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